「あの部門は動きが遅い」「あの人は協力的でない」。組織の問題を人の問題として語ることは多いですが、同じ人が別の構造の中に入ると、全く違う動きをすることがあります。組織の摩擦の多くは、構造の設計に原因があります。
摩擦が起きやすい三つの構造的パターン ¶
一つ目は「意思決定の経路が長すぎる」パターンです。現場の判断が上に上がり、複数の承認を経て戻ってくる間に、状況が変わってしまいます。二つ目は「責任の境界が曖昧」なパターンです。二つの部門が同じ領域を担当しているように見えて、実際にはどちらも動かない空白が生まれます。三つ目は「情報の流れが一方向」なパターンです。上から下への指示は流れるが、現場から上への情報が届かない構造です。
非公式なコミュニケーション地図を描く ¶
組織設計を見直す前に、Ashbridge Gate では必ず「非公式なコミュニケーション地図」を作ります。公式の組織図ではなく、実際に誰が誰に相談しているかを図にします。愛知県の部品メーカーの案件では、この地図を描いたとき、公式の組織図とは全く異なる情報の流れが浮かび上がりました。その発見が、再設計の出発点になりました。
構造を変える前にやること ¶
組織図を書き直すことは、最後の手段です。その前に確認すべきことがあります。会議の設計は適切か。誰が何を決めてよいかが明文化されているか。部門間の引き継ぎのルールはあるか。これらを整理するだけで、組織図を変えずに摩擦が減ることも少なくありません。構造の変更は、コストと混乱を伴います。必要な変更だけを、必要な順序で行うことが重要です。
変化を定着させるための最初の90日 ¶
組織設計を変えた後、最初の90日が最も重要です。新しい構造に慣れていない状態で、古いやり方に戻ろうとする力が働きます。Ashbridge Gate では、組織設計の変更後、最初の3ヶ月を無償で伴走します。週次の短い確認と、月次の振り返りを通じて、変化が定着しているかを確認します。
組織の摩擦に悩んでいる場合、まず現状の構造を可視化することから始めることをお勧めします。Ashbridge Gate の初回相談では、現状の組織の課題を一緒に整理することができます。